2011年5月11日水曜日

『聖なる旅』  ダン・ミルマン著


『わたしがスタンフォード病院で
ボランティアをしていた時のことです。
リザという少女と知り合いました。
彼女は非常に稀で深刻な病気に苦しんでいました。

彼女が回復する唯一のチャンスは、
彼女の5才になる弟から輸血をしてもらうことでした。
この弟は奇跡的に同じ病気を克服して、
その病気と戦うために必要な免疫を作り出していました。
医者はその状況を幼い弟に説明して、
血をお姉さんにあげてくれるかどうか尋ねました。
彼はほんの一瞬ためらったあと、深呼吸していいました。

「ええ、もしそれで、リザが救えるのなら、僕、やります」

輸血が行われている間、彼は姉の隣に横になって、
彼女のほほに血の気が戻ってゆくのを見て、にっこりしていました。
わたしたちみんなもです。

しばらくすると、彼の顔が真っ青になり、ほほ笑みが消えました。
彼は医者を見上げて、震える声で尋ねました。

「僕は今すぐ、死ぬの?」

幼い少年は医者の言葉を誤解していたの。
彼は自分の血を全部、彼女にあげるのだと思っていたのでした。
わたしはこの子から、勇気というものを学びました。』

私たちは、
この男の子のように
愛する人のために、
命を賭した行動が
できるであろうか?

若いころ、
取りに足らない、
つまらないことで
危ういことを
していた者として、
真実の勇気・
真実の愛というものを
学んだ本でありました。

この震災で
多くの人の生命を
失ったこの時、
私たちの快適な生活を
守ることのみを、
考えるのではなく、

一たび、
不自由な生活を
送ることに
なったとしても、
未来の
人たちのための
真の復興を
選択することこそ、
真の勇気では
ないかと思います。

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