2011年8月12日金曜日

「プロレス観戦記」

昨日は所要があり
ブログを休みました。
また、夕方からは
久しぶりに
後楽園ホールに
プロレス観戦に
行ってきました。

友人から招待券を
頂きましたので
以前、書いた事が
ありますが、
告白的プロレス論
(7月13日号ブログ参照)
わたしが顧問を
していました
“インディーズ
活性化委員会“の
代表だった
伊藤章彦さんと
伊藤さんの友人で
出版社に勤務されている方
お二人と
合計四人で
楽しんでまいりました。

私がプロレスを
最後に見たのは
二年以上前になります。
武藤敬二さんの
全日本プロレスを
観戦して以来です。

伊藤さんも
テレビでたまに
チェックしていた程度で
私よりももっと
久しぶりの
観戦だったようです。


今日は
田尻義博さんが
率いる
“スマッシュ”という
団体の興行でした。

田尻さんは
メキシコCMLLという
団体や
ECW、WWE等の
アメリカのメジャー団体で
スーパースターとして
活躍していました。

日本以上に
海外では
有名なレスラーです。

独特な田尻ワールドを
持っていて
私も好きなレスラーの
内のひとりです。

昨今のプロレスを初め
格闘技団体は
私も正確には
数が判らないほど
乱立しており
さらに
スターの不足と
企画的にも
新基軸が
打ち出されて
いるとは言えず
どの団体も
観客動員数が
減少しているのが
実体です。

“スマッシュ”という
団体は
昨年10月に
旗揚げしたばかりの
一年にも
満たない新団体です。
今は
1ヶ月に一度
後楽園ホールでのみ、
開催をしているようです。

驚いたのは
いかに
後楽園ホールが
箱として
大きいとは
いえないとしても
超満員だったのです。

私も経験しているので
わかるのですが、
後楽園ホールは
最大で
1600人動員できます。
フルハウスでした。

よく団体発表の
観客動員数等が
スポーツ新聞に
書かれていますが
後楽園ホールで
2000人とか
2100人とか
書かれていますが
これは大幅な
サバを読んでいます(笑)

わずかな期間で
後楽園ホールを
満員にさせるのは
至難の業です。

しかし、
試合を
見させていただいて
合点がいきました。
さすが、
田尻さんは
海外での
試合経験が長く

メジャーの
特にWWEの
エンターティーメント
手法を
存分に
取り入れています。

WWEは
派手な
イルミネーション
爆発音での
選手入場や
戦う相手の
因縁のストーリーを
綿密にたてて、
展開させていきます。

会場でリアルタイムに
次の試合の
今迄の因縁の経過や
相手に対する思いや
今日の
自分のテーマ等を
語らせていきます。
ひとつのドラマを
観客は見るのです。

そういう形で
観客に
アピールしていきます。
観客は試合前に
もう既に映像の中の
スーパースターに
感情移入されて
いくのです。

映像が終了すると共に
そこに映像の中の
スーパースターが
リングに上がって
テーマに添った形で
死闘が繰り広げられる。
その試合の流れから
次の展開の興味を
さらに引き出していきます。

計算され尽くした
エンターティーメント
システムです。
監督によって
出来栄えが違うように
この映像を製作する際の
シナリオと音楽やあらゆる
効果をあげるための
スタッフが
チームを組み
創意工夫を
凝らしていきます。
それがすべてを
決していきます。

力道山さんや
ジャイアント馬場さんや
アントニオ猪木さんのような
日本での
スーパースターが
いた時分は
それぞれに
メジャーTV局が
付いていて
TV放送していましたし、
団体数も
少なかったので
スーパースターに
からめた強豪との
戦いというだけで、
十分な満足を
していましたが、

現在のような
群雄割拠の時代は
オリジナリティを持った
団体しか
生き残ることはできません。

良くあることなんですが
格闘技の試合を
観戦にいきますと、
第一試合から
ただ、
もくもくと試合を
こなしていくだけの
スタイルから
脱していない団体も
少なくないのです。

一部のマニアのファンは
その団体の流れ
例えば抗争であるとか
誰と誰が軍団を
作っているかとか
こちらがヒール(悪玉)で
こちらが
ベビーフェイス(善玉)とか
知っているので
それなりに
堪能はしているのですが、

それ以外の
観客には
親切でないのです。
ましてやはじめて来た
観客は
ただ、試合を見るだけで
選手の体力や技量を
生で見ることの
迫力を感じることのみを
楽しんできました。
それでは、
不十分なのです。
わざわざ、
会場に足を運びません。

増してや、
今はTVで
放映されても
BSやCSとか
有料放送で
また、
稀にしか
放映していません。
遠ざかるばかりなのです。

WWEは
巨大企業なので
ふんだんに
お金をかけますが、

日本の団体は
余程スポンサーが
しっかりした企業が
ついていない限り
それ程
お金はかけられません。

その中で
“スマッシュ”は
よく工夫されていました。
先ほどWWEのところで
説明しました
映像をしっかりと
作り込んでいます。

それぞれの
試合前にそれを流し
観客をその中に
引き込んでいきます。

選手入場の曲の選定や、
入場の仕方にも工夫の
後が窺われます。
観客は試合前に
既に
ヒートアップ
しているのです。
試合が始まってからの
観客の乗りは
最近では
久しく見たことのない
光景でした。

この何回かの
後楽園ホールでの
興行で
観客の心を掴んだようです。

よく
映画なんかも
予告編があるように
まず、今迄の経緯
並びに
今日の試合そのものの
ショーアップ
さらに
次回の興行への
期待までの
プロセスを
作りあげています。

藤波辰己さんや
天龍源一郎さんも
出ていましたが
ひとつのレジェンドが
花を添え
全体の厚みも
演出されていました。

試合結果そのものより
初めて格闘技を
見ても
その日から
すべての流れがわかり、

リングと観客が
一体となって
楽しむことができる
エンターティーメント
プロレスの
可能性を大いに秘めた
“スマッシュ”の今後に
期待いたします。

今日はプロレスの話でした。

共有、
ありがとうございました。

0 件のコメント:

コメントを投稿